入館料:大人/500円 中・高校生/300円 小学生/200円 ほか
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は翌日)
※2018年1月時点(お出かけの際は、ご確認を!)
エントランスを入ってまず目を惹くのが、「H-2Aロケット」の模型です。
3mくらいはあるでしょうか。さすが三菱重工の博物館といった感じです。
その右手には、MRJの模型。
左手には、9cmも身長が伸びたという金井宇宙飛行士のパネル。
測りなおしたら2cmだったとか・・・
なんか、楽しませてくれそうな宇宙飛行士さんです。
交通アクセス
横羽線「みなとみらい」出口を出ると、右に横浜ランドマーク、左に「三菱みなとみらい技術館」があります。
技術館の正面玄関を過ぎて、最初の信号(美術館手前)を左折すると、数十メートル先の左手に駐車場入り口があります。
やっぱり目を惹くMRJ実物大模型!
これはエントランスにある全体模型です。
館内に入ると、斜め左に、MRJの機種部分がドンっと対座しているのが見えます。飛行機好きなら、磁石に吸い寄せられるようにそちらへ引っ張られていきそうなくらいの、そんな迫力が感じられました。
MRJのブースには、実物大の模型が展示されています。
・機首及び前部胴体部分
・新型のジェットエンジン
栄光のプラット&ホイットニーのロゴが。
胴体部分は、内部に入ることができ、実際の座席が設置されています。
フライトシミュレーターもできる!
そして、機種部分には、操縦席が再現されており、フライトシミュレーターとして体験することができます!
私が見学した時には、キッズキャプテンが雲の上まで連れて行ってくれました。
もちろん、このあと私も挑戦させてもらいました!
けっこうアクティブな動きで、楽しめました。
実際のMRJもこんな感じなんでしょうか・・・?
大型機は、ラダーはあまり使わないと聞いたことがありますが、ラダー操作があるともう少し思うように操作できるような気がしました。
ちなみにラダーペダルは設置されておらず、フラップ、トリム、スポイラーの操作もありません。ジェットのシミュレーターということで、逆噴射の操作も期待していたのですが、これもなく、残念でした!
キャプテンシート
H-2AとH-2Bの違いがわかった!
H-2ロケットの打ち上げニュースは、よく見かけますが、
正直、AとBどこが違うのと思っていました。
さきっぽが膨らんでいるのと、スッとしていてまっすぐな奴があるようなのは何となく知っていたのですが、なんかその違いでもなさそうな気がして・・・
で、ここに来て、AとBの違いに気づきました!
Aの方は、第1段液体ロケットエンジンが1基で、横についている固体ロケットブースターが標準型で2本ということ(4本の時もあるようです)。
H-2Aロケット
それに対して、Bの方は、第1段液体ロケットエンジンが2基で、固体ロケットブースターが4本になっているということです。輸送力アップ型ということみたいです。
H-2Bロケット
ロケット下部の第1段液体ロケットエンジンが1基か2基で、AかBの違いがわかるということみたいですね。見た目で違いがわかり、すっきりしました。
これ以上は、お腹いっぱいなので、わかりません!
企業活動の周知と社会的貢献施設の融合
企業の研究開発、製品化技術を博物館というかたちを通じて知ることができ、とても良いところだと思いました。
また、営利とは直接関係ない部分だと思いますが、子供向けの科学教室などのイベントも実施されており、社会的貢献もされているのだなと関心しました。
これから生まれる新しい技術もどんどん紹介していってもらいたいです。
最新科学ものが好きなもんで・・・
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あとがき、
日本の期待の星「MRJ」ですが、待ち受けるのは厳しいいばらの道では・・・
十何年も前に、こう話された方がいらっしゃいました。
数十年前にある人が、この話をしてくださった方にこう尋ねたそうです。
「○○さん、飛行機っていうのは何でできていると思いますか。」と
するとある人は、こう答えを言われたそうです。
「飛行機というのは、『善意』で作られているのですよ。」と
その答えを聞いた瞬間、私は体中にサーっと鳥肌が立つ思いをしたことを、今でもはっきりと覚えています。
人のその気持ちがなければ、中空を舞う飛行機などは作ってはいけないのだなと。
落ちれば死ぬ乗り物です。
落ちてはならないのです。
だから、人が『善意』をもって作らなければいけないのです。いい加減に作ると、本の些細なことでも大変な危険に陥ってしまう乗り物なのです。
研究、開発、製造に携わる人間は、真摯に『善意』という、いい加減には扱えない気持ちを持って臨まなければならないんだと思います。
「ものづくり日本」だなんて、自画自賛するようになっては、何年も前から行われてきた不正が、ほころび噴出してくるのは当然のことです。失われた『善意』は、はるか昔に置き忘れてきているのですから。
数年前に、長年見てきたそんな製造業に嫌気がさした私は、何を今さらニュースで取り上げているんだ、とも言いたくなります。当時、「ものづくりは・・・」などと言い始める経営者や上席者などを見ると、「眉唾もんだ、言うこととやってることが違う」と、気の知れた人間によく話していたものです。
アメリカや旧ソ連は、国力に伴い、百年にわたり飛べる飛行機を作ってきました。
そこに注がれてきたものは、まさに「ものづくり○○」にふさわしい、培ってきた技術の歴史があるはずです。
ゼロ戦を作った、YS-11を作ったとすぐに自慢げに話し、日本の技術力は確固たるものだとする風潮は、昨今の不正への隠れ蓑となりかねません。
アメリカでも、ソ連でも、昔の飛行機を見ると、こんなの飛んだの?と思えるような不格好な飛行機もあります。でも、その積み重ねによって、時には犠牲によって、今の形、設計思想、デザイン、技術があるのだと思います。
それを利用、参考にすることは一向にかまわないと思います。
それできっと、性能の良い安全に飛ばせる飛行機は完成すると思います。
しかし、こと飛行機に関しては、一足飛びにはいかないはずです。
なぜなら、足がつかず、中空を舞う乗り物だからです。
些細なミスが、すこしのいい加減さが、見えないところの手抜き、他人任せ、派遣任せ、責任転嫁・・・ あなたの仕事はなんなんですか? 誰が、何をつくっているのですか?
飛行機は、落ちれば死ぬのです。
航空先進国は、飛行機開発に多くの犠牲という代償を払うことで、その地位を手にしたはずです。
技術大国日本とういうおごりと、見通しの甘い販売戦略があるならば、あっという間に他国に上げ足を取られ、仲間内からも痛いしっぺ返しを受けることになるでしょう。
飛べる飛行機が作れる時代が来ても、それを実績にしていくには、航空先進国が流した汗と血に相当する分を覚悟して、商機に臨まなければならないのではないかと思います。
そして、それに耐え抜いていけるのが、先人の残した「飛行機づくりに何が必要か」の問いではないでしょうか。
ひいては、いまの「ものづくり日本」に欠けているものなのではないでしょうか。
最後まで、お読みいただいたようですね。
ありがとうございます。
感謝いたします。